パン
7月12日(土)
土曜日はギャラリーは17時までだが、少し早めに準備にとりかかる。今夜は山形東高の同窓会があるのだ。わたしの個展中だからちょうどいいのだが、忙しさが2倍になるのでそれは問題なのだ。18名集まる予定。お弁当を注文したり、おつまみに豚カツを予約したり、いろいろな買い物をせねばならないので、実はかなり大変だ。今回は小林誠さんの奥さんにパンを「注文」している。奥さんの焼くパンは美味しいのである。同窓生が少しずつ集まってきたので、松屋と三越に弁当を取りに行ってもらう。ギャラリー58から椅子とテーブルを借りてくる。
みんなは67歳のはずなので、現役を引退している人がほとんどだ。なのでみなさん肩書には「元}がつくのである。元大学教授、元事務次官、元県知事、元部長…… しかし今はみんな肩書なしで高校生に戻るのである。プロジェクターで昔の写真を映しているが、一枚の写真だけで話題が途切れずに出て来る。
ビールをがぶがぶ飲んで、ワインと日本酒もどんどん飲む。こっちはみんなまだまだ現役なのである。
「吉岡、オリーブオイルと塩ない?」
「ないよー」
パンをオリーブオイルに浸して塩をつけて食べたいという。そこまでの準備はしていない。あとで考えてみたら、そうだ、このパンはオリーブオイルに合う。会が終わったあと何人かで赤坂のバーに行ったらしいのだが、そこでオリーブオイルを用意してもらって食べたら美味しかったそうである。パンは多めに注文したので、余ったのはみんなお持ち帰りをしたのだ。バーの他のお客さんにも配ったそうである。
来年は「卒業50年」なので、山形で、地元の卒業生も加えて同窓会をやるそうだ。わたしはギャラリーがあるので行けない。簡単な記念の冊子を作るのだそうだ。表紙の絵はわたしが描くということになった……
7月13日(日)
駅のくまざわ書店で本を1冊購入。
トマス・ハーディ 『日陰者ジュード』(光文社文庫)
なぜこれを買ったかというと、帯のことばに惹かれたからである。
「将来の夢は打ち砕かれ、理想の愛は阻まれる…… 人生は、どうしてこんなに、うまくいかないのか。」
訳も読みやすかった。
マッサージ。今日は足裏もマッサージしてもらう。ふくらはぎは、あまりの痛さに声をあげてしまう。かなり凝っていたようである。
7月15日(火)
稲毛駅のタリーズコーヒーでアイスコーヒーを飲む。混んでいたが、空いている席を見つけて座る。隣に座っていた白髪の女性が話しかけてくる。わたしの読んでいる本を見て、
「何を読んでいるんですか?」
と訊いてくる。
「イギリスの小説なんですよ」
「ずいぶん厚い本ですね。こんなに厚いのは初めて見ました。私は時代小説ばかり読んでます」
稲毛の駅は昔は木造でしたよね、などという話をする。これはトラっていうんですと言って、スマホの猫の写真を見せてくれる。
「25歳まで生きたんです」
「飴は食べますか?私は糖尿なんですけど、薬飲んでます。低血糖用に飴をいつも持ってるんです」
「わたしも糖尿なんですよ」
おばさんはカバンから飴ちゃんを出して、わたしに両手いっぱいの飴をくれた。
電車の中で、飴を1個口に入れて本を読んだ。
| 固定リンク


コメント