マイペースの「東京」
5月30日(金)
雨。しかも寒い。お客さん少ないだろうなあ。
明日、勝又豊子展が終わったら、ギャラリーは一週間休みである。やっと休める。次の展覧会は「うのぜみ」展。6月9日(月)スタートである。宇野さんと教え子の二人、北村侑紀佳と平良菫。
教文館に寄って本を購入。
永井荷風 「断腸亭日乗』(一)(二)(三)(岩波文庫)
『断腸亭日乗』は読んだことあったかなあ…ぱらぱらとめくってみると、どうも読んだことはないようだ。『日和下駄』と勘違いしていたらしい。(一)~(三)とあったが、よく見ると、この後(九)まで続いて出るようだ。買わなくちゃならないだろううなあ。
本を読むことは、どうもわたしの趣味であるようだ。お金も時間もつぎ込んでいるしね。
何もしないで一日中本を読んでいられたら幸せか……と考えてみるとどうもそうではない。楽しく充実した時間というのは、やはり作品を作っているときであるな。実際に作らなくても次の作品の構想を練っているだけでも楽しい。
そして気がついたのは、わたしの場合、文章を書いているときもかなり充実しているということだ。文章の構成を考えているときも楽しい。最初の一行が決まったときはかなりうれしいのだ。
どういう文章を書きたいかというと、やはり美術と美術家についてだ。ただ、誰について書こうかと考えるとなかなか出てこない。どうしても書きたい!という作家が見当たらないのだ。ジョン・バージャーは、結局のところ、美術評論というのは作家論のことであると言い切っているし、わたしも同感なのである。
で、考えていたら、たてやまともか論を書けばいいじゃん、と気がつく。ただ、彼女の個展は来年なので、ちょっと早いかもしれない。でもまあ、少しずつ書いておこうかなと決める。
書き出しの一行はすぐに思いついた。また、作品と昭和歌謡について書くかなという構想もできた。
昭和歌謡というのはいろいろあるけど、一番初めに頭に浮かんだのは、マイペースというグループの「東京」という曲である。若い人は知らないだろうが、昔はやったのよ。ネットで調べてみたら、この曲は1974年リリースである。今から50年前である。わたしは18歳だった。一浪していたので高校2年のときである。
地方にいる若い男が、東京に行ってしまった彼女に会いに行く内容で、「東京へは、もう何度も行きましたね」というフレーズが繰り返される。山形にいた高校生の胸にも、なぜか突き刺さってくる歌だった。
東京へは何度も行ったという言葉が逆に東京までの距離を思い浮かべるようになっていて切ないのである。
この曲とまだ20代のたてやまの作品とどういう関係にあるのか、まあ、それは読んでみてのお楽しみである。たてやまはこの曲をどういう風に聴くだろうか。
ネットで探すと、曲を聴くことができた。
わたしは、何度も繰り返して聴いた。
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