ユープケッチャ
今日から1か月ぶりにギャラリーを開ける。とりあえず台風が去ったようで安心。
今日は作家の北沢努さんが在廊している。3人展なのだが、3人ともやりたいことを好きなようにやっているので楽しそうである。
作家3人が揃うのは最終日になる。
田邊さんは、100号と50号の油彩2点とシルクスクリーン小品3点。
北沢さんは、木に石膏をつけた立体作品。今朝ギャラリーに来てみたら、作品の下に木の粉が落ちている。これは木の中に虫がいるらしい。これも作品として面白い。他にブロンズ作品。
石黒さんは鍛金の作品。抽象彫刻風であるな。日展の作家が展示するのは初めてのことである。
展覧会
☆倉重光則×東亭順
9月14日(土)・15日(日)・16日(月)・21日(土)・22日(日)・23日(月)
14:00-18:00
アズマテイプロジェクト(横浜市西区藤棚町2-198藤棚ハイツ1-103)相鉄線西横浜駅から徒歩7分・京急線黄金町駅から徒歩18分
二人展というよりは、同時に二人の個展をやるという形になるらしい。
この展覧会のアイデアスケッチを12月の「素描」で展示する予定。
倉重は10月にも三浦で2日間だけの展示(個展)がある。
「灯ろうナイトウォーク 2024」
会場は2か所
①海南神社境内
②本瑞寺門前
(京急三崎口駅から京急バスで三崎港下車)
10月5日(土)・6日(日)
16:00-21:00
「大森梨紗子 展」
ギャラリー ナユタ(銀座1-9-8奥野ビル511)
9月7日(土)-22日(日) 水曜休廊
12:00-19:00(最終日17:00)
安部公房の『死に急ぐ鯨たち・もぐら日記』を読んでいる。「死に急ぐ鯨たち」は昔読んだことがあったような気がするのだが、読み進めていくと初めてよむ文章ばかりだった。やっぱり読んだことはなかったのか…と思っていたが、「タバコをやめる方法」があったので、やはり初めてではなかったようだ。この本はエッセイとインタヴュー集。今年は安部公房生誕100年なのだそうだ。
作品に関する話の中で、ユープケッチャが出て来た。ちょっと興奮した。『箱舟さくら丸』に出てくる昆虫である。読んだことのない方は、冒頭だけでも読むことをお薦めする。
公園か、あるいはデパートの屋上だかの屋台でユープケッチャは売られている。昆虫である。カブトムシやコガネムシなどと同じ甲虫である。ユープケッチャは板の上に這っている。板の上には円が描かれていて、虫はその円周上にいるのだ。よく見ると、その円は虫の糞である。ユープケッチャは糞をしながら円の上を回っているのだ。糞をするとその上に細菌とか微生物だとかが住み着くので、ユープケッチャはそれを食べて生きているのである。24時間で1周する。時計虫と呼ばれている。肢は退化して無くなっている。一生この糞の円の上で生きていくという訳である。
この場面が強烈すぎて忘れられない。
ユープケッチャというタイトルの作品を作れないかなあ…なんて考えてしまった。
本を1冊購入。
佐藤泰志 『もうひとつの朝』(河出文庫)
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