カセイ イノウエのワオ!
個展をする作家に時々言うことは、ギャラリーに入って来たお客さんが目を瞠って、ワオ!と驚くような作品を持って来てくださいということだ。今日から始まったカセイ イノウエは、ワオ!の作品である。ベニヤ板を切り抜き、色を塗ってから重ねて接着した作品で、ダンスをしている姿を表現しているが、ほぼ抽象と言ってもいいような形である。以前にも書いたことがあるが、カセイさんはダンスをやっている。ニューヨークで教室を開きながら発表していたが、今は東京でダンス教室をやっている。ニューヨークの美大を出ているので、元々絵描きなのだ。
キャプション用データを送って来たなかに、4メートルを超えるものがあった。どうやって展示するんだろうとおもっていたが、なんと壁のコーナーを使って2面に広げた。小品もたくさん用意した。
作家は今日と明日、ちょっとだけ在廊する。来週は月、火、土に在廊予定。
先週は金曜日が雨降りでお客さんが少なかったが、ゆっくり作品の梱包ができたので、よかったといえばよかった。木曜日にシュミットさんが来て、7月に倉敷のカフェ・バーでイベントをやるので、セルビア作家の作品を貸してほしいとのことだった。バーボヴィッチの写真を5点と、ヴァ―ニャの織物2点とスネジャナさんの小品を3点。作品を送るって手がかかる作業だなあ。
昨日、テレビを観ていたら、大使館訪問とかいう番組があって、セルビア大使館が紹介されていて、かなり面白かった。ティヤナさんががんばっていた。
本を2冊購入。
石川桂郎 『妻の温泉』(講談社文芸文庫)
ジョゼ・サラマーゴ 『白の闇』(河出文庫)
石川桂郎は 『俳人風狂列伝』を読んだことがあったので、俳人かと思っていたが、小説も書くのだった。理髪師だった。かなり面白い。
サラマーゴは初めて読む。ポルトガルの作家なので、翻訳する人があまりいないのかもしれない。ノーベル賞をもらっているのに、日本ではあまり紹介されていないのだな。
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