一人打ち上げ
2月25日(日)
横浜、アトリエ・K個展最終日。
いつものように総武線快速グリーン車で横浜へ。外は雨模様。
読書家のわたしは本を読みながらのんびり行くことにする。
長谷川櫂 『小林一茶』が興味深い。一茶の句をわかりやすく解説する本かなと思ったのだが、どうもそれだけではないらしい。
近代俳句は子規から始まると言われているが、それは違う。明治という新しい時代に入って、きりがいいから子規から始まると言っているだけである。近代俳句は一茶から始まるのである。子規は「写生」ということを強調したが、そもそも俳句は写生が基本なのである。改めて写生などと言い出したのは、政府が西欧化を推し進める時流に乗って、西欧のリアリズムを持ち込んだということにすぎない。リアリズム→写生。
子規の写生とそれを受け継いだ高浜虚子が、身のまわりのものをただ素直に詠めば俳句になる、と一般の人や弟子たちに勘違させてしまい、駄句が氾濫した。身の回りのものをただ「写生」しただけでは俳句にはならないのである。
美術にも同じようなことが言えるのではないかと思う。
横浜から石川町へ。雨は止まない。雨が降っていていいことが一つあった。木の芽に並ばないで入れたことだ。念願の鍋焼きうどんを食べる。鍋焼きうどんにはいろいろな具が入っていて楽しい。筍を見つけてほくそ笑む。
先週と同様、ポティエでコーヒーとソフトクリーム。
個展は、雨にもかかわtらず、いろんな人が来てくれる。
最期のお客さんは日影眩だった。
中村さんと二人で搬出。テープを剥がしたりするのに時間がかかるかなあと思っていたが、1時間で終わってしまった。
駅前の沖縄料理屋さんで、一人で打ち上げ。一人だけで寂しいんじゃないの?と思うかもしれないが、わたしは孤独のグルメが好きなので、一人が楽しいのである。誰にも気を遣わない。
オリオンビールで始める。グビグビ飲む。美味しい!ミミガーとゴーヤチャンプルー。シークヮーサーサワーを挟んで海ぶどうとグルクンの一口揚げ。最後にたらこのおにぎり。
横浜からまたグリーン車で稲毛へ。酔っぱらってしまって読書家は読書ができなかった。
| 固定リンク
コメント