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2024年1月 8日 (月)

倉重光則のインスタレーション

「今までで一番いいんじゃない?」

と作家本人が言う。わたしも同感である。以前アトリエ・Kで発表した「迷路」と、ステップスで展示したことのあるLEDライトの作品の組み合わせなのでであるが、今回の展示はギャラリーに入るとすぐにピリピリしか空気が感じられる。LEDライトの暴力的な光線が真っ黒な「迷路」を照らしている光景は異様である。

言葉だけで描写していくことができるかどうかわからないが、やってみよう。

ギャラリーに足を一歩踏み入れると、2メートル四方の真っ黒な立体が立ちふさがる。アトリエ・Kで展示したボックスは板の色をそのままにしていたが、今回は全面を黒く塗りつぶしてある。ボックスの中は光がないので真っ暗なのだが、外側も黒く塗ってしまうことで、異様さが際立つ。文字通りのブラックボックスである。ボックスは少し斜めに置かれているので空間に動きが感じられる。箱の奥の壁面には16個のLEDライトが光っていて、箱を照らし出している。16個全部が点灯しているときと、部分的に点いているいるときと、全部が消えているときが5分おきに入れ替わる。暗闇の箱はいくら照らし出しても闇のままである。

ブラックボックスに再び目を転じる。箱の奥に「入口」がある。入口には、非常口マークが貼ってあり、ここが入口だよと知らせてくれる。非常口が入口になっているのだ。非常口マークというのは、いろいろな建物で見かける、走っている緑の人物。このマークは消防署認定マークだからか、高かったそうである。10センチ角ぐらいの大きさなのに、それだけで7000円だったそうだ。非常口から中に入って行くと、左回りに通路が中心に向かっていく。本当に真っ暗なので手探りである。行き止まりには、床にネオンが一本点灯している。そこでまた引き返してくるわけだが、その前に天井を見上げて欲しい。床のネオンが天井に映っているのがわかるだろう。天井も床もガラスになっているので反射するのである。

ギャラリー壁面には2点の作品が展示されている。一つは、今回の展示プラン、もう一つは、「不確定性正方形」のドローイング作品。

事務室にも2点。「真夜中の白い正午」の鉛筆ドローイング。

ギャラリー入口には、藤井雅実が書いた評論文を掲示してある。40年以上前のテキストである。懐かしい。

LEDライトと「迷路」とそれぞれを鑑賞することになるわけだが、個々の作品だけでなく、ギャラリー空間を満たしている緊張感を愉しんでもらえたら嬉しい。空間が作品なのである。

さっき倉重が登場。コーヒーを飲みながらタバコをふかしている。

神戸のcity gallery からワインが届く。

今日はワインを何本空けることになるだろうか。

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