西瓜を貰う!
来週の有坂ゆかり展ですが、6日(水)からのスタートです。まだまだ暑い中ですが、おいでをお待ちしています。
有坂さんは、今回の個展のために二つ折りの小さいリーフレットを作りました。会場で配りますので、どうぞお持ちください。テキストは吉岡が書いています。ここでも紹介しておきたいと思います。
有坂ゆかりの交感する絵画
吉岡まさみ
有坂ゆかりの絵画は、一見すると暗くて茫洋としていてよくわからないという人がいるかもしれない。しかし、暗褐色や黒に塗り込められた画面を時間をかけてよく観察していくと、そこにはこちらに話しかけてくるような親しい雰囲気と、思いがけない深い空間が広がっていることが感じられてくる。
絵画作品を理解する手がかりは二つある。何が描いてあるかというモチーフと、どう表現しているかという技法やスタイルである。しかし、有坂の作品には、何が描いてあるのかという形象がはっきりしているわけでもないし、スタイルという点でも、特にユニークな技法を駆使しているわけでもない。つまり、モチーフと技法から有坂の作品を解読していくことは、かなり困難であることがわかるだろう。
ギャラリーを訪れるお客さんの中には「作品は難しくてわからない」という方がよくいるのだが、そういう人にわたしは「作品は分からなくていいんですよ。分かってしまったら面白くないじゃないですか。実はわたしもわかりません」と答えることにしている。作品は「分かる」必要があるのだろうか。そこに何が描いてあって、どういうテクニックを使っているのかが分かったら、それは作品を理解したことになるのか。
有坂は、何を考え、どういう気持ちで作品に向かっているのか、そんなことを想像しながら鑑賞してみる。画面に対して、「何が言いたいの?」と話しかけると、画面の向こうから、声が聞こえてくるようである。わたしたちは作品と語り合うことが出来るのだ。作品と交感すること、それが「分かる」ということではないだろうか。
有坂の作品は何を語りかけてくるのか。時間をかけて耳を澄ましていると、
「あなたは誰?」
というような、どきっとする思いがけない言葉を投げかけてくる。
さて、わたしたちは何と答えたらいいだろうか。
2023年9月
(よしおかまさみ/Steps Gallery 代表)
先程、作家のナガクボケンジさんが来て、なんと西瓜をもってきてくれた!埼玉の八百屋で見つけて買って来てくれたのだ。うれしくて飛び上がってしまう。ブログに写真を載せられないのが残念である。
「重かったでしょ?申し訳ない」
「賄賂だよ」
千葉まで持って帰るわけだが、西瓜を食べられるのだから、重いとは感じない。
早く帰りたい。
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