せっかちなわたし
個展も2週目に入った。今朝、12時20分前にギャラリーに着いたが、階段を昇りきると、ジュエリーアーティストの福浦さんがいた。
「12時からでしたっけ?」
わたしが到着したのと同じ時間でよかった!
「年取るとさ、みんなせっかちになるんだよ」
ギャラリーは12時から開けるのだが、11時半とか11時とかに来る人がいる。そういうせっかちな人は全員お年を召している。
「あたしも年寄りってことね」
福浦さんは作品を1点購入。これで11点売れたことになる。
今回の作品は今年の2月には仕上がっていた。みなさん、仕事が速いねとか、ちゃんと計画してやってるんだね、などとおっしゃるが、実は違うのである。単にせっかちなだけである。歳を取ったのである。ステップスを始めたころは、個展の前日まで制作したりしていた。ところが次第に仕事が速くなり、かなり前から制作を始めるようになってきた。
福浦「年配の人と待ち合わせしたりするでしょ?そうすると時間よりかなり早く来てたりするのよ。お年寄りは遅れて来てほしいわあ…」
わたしは今来年の個展の作品を作っている。もちろん計画してそうしてるわけではない。せっかちなだけである。鉛筆でドローイング作品を描いているが、これがなかなかしんどい。で、再来年の個展の作品も同時に作ることにした。これはまたパネルに色をつけた作品だが、その下絵を紙に描く。このあいだ買ってきた水彩紙と色鉛筆を使う。この紙作品は来年のアートカクテルに出そうかと考えている。ガランダッシュの色鉛筆をよく見てみると、普通の色鉛筆ではなく、AQUARELLE と書いてあった。水彩色鉛筆である。あらあ、失敗した。わたしは普通の色鉛筆で、色を重ねて着色したいと思っていた。水彩色鉛筆というのは、鉛筆で色を着けたあとで、水を含ませた筆でなぞると水彩画になるというものだ。せっかく買ったので、試してみることにした。
お!これは!なかなか面白い。楽しい。よし、これを使って描くことにしよう。
このあいだ本屋さんの棚を見ていたら、新刊のコーナーで、あら?これは…という本を見つけた。著者がモリス・バーマンとある。モリス・バーマン?おれこの人の名前知ってる。誰だっけ?著者の略歴を見てみると、『デカルトからベイトソンへ -世界の再魔術化』とあった、そうか、この本の著者だ。わたしはこの本でベイトソンを知ったのだった。迷わず購入。
モリス・バーマン 『神経症的な美しさ アウトサイダーがみた日本』 (慶應義塾大学出版会 3800円)
まだ読んでいないが、読む前からわくわくしている。
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