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2023年7月24日 (月)

IZUMI展スタート

今週も猛暑が続きそうだが、暑さに負けてたまるか!という勢いでIZUMIの絵は気温以上の熱を持って迫ってくる。

よーく見ると、ところどころかなりふざけたというか遊びで描き込んでいる箇所がある。チューリップに顔がついていたり、動物がいたりする。大きさも内容も同じ空間に居るような感じがしないのが楽しい。このふざけた感じをもっともっと強烈に出していったほうが良いとわたしは思うし、見に来た方々も同じように感じているようだ。もっとふざけないと、ふざけた世の中に対抗できないのではないだろうか。

IZUMIくんは、毎日1時半ごろからギャラリーに来る予定です。土曜日は搬出時間ぎりぎりになりますが。

モリス・バーマンの『神経症的な美しさ』読了。電車の中で読んでいると、重くて腕が痛くなってしまうくらいの量なのだが、これを要約して紹介するのは難しいのだが、ものすごく単純にしてみると、この文章に集約されている。

「太平洋戦争の末期にはアメリカ人は「鬼畜」であり、地球上最悪の人間たちであったにもかかわらず、戦争が終わるとマッカーサーが多くの人々の英雄になり、アメリカは我々日本人に科学やテクノロジーや民主主義の価値を教えてくれる存在となったわけだ。新たな統治社会が何であろうと、日本人はそれを受け入れる。……これを粗雑な便宜主義(あるいは精神錯乱)と見るのは誤っている。むしろそれは、そこにある現実を、そのいかんを問わず処理することに関わっている。この実用主義は無常への深い信念と密接に関連しているのである。桜のように、すべては移ろいゆくのだ。資本主義がまったく使い物にならなくなった時、私はそうなると考えているのだが、日本人はその状況にうまく適合していく可能性が高い。こうした柔軟性は彼らに良い結果をもたらすだろう。」

今年の読んだ本ベスト5に入るだろうな。

 

 

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