残った1点
とんでもない暑さ。銀座も暑い。
暑いことに驚く以上に驚くのは、こんな暑さの中、ギャラリーを訪れる人がいるということだ。数年前だったら気温35℃を超えたらお客さんは皆無だったのに、最近はみなさん平気で来てくれるのだ。涼しくなったらなどと言っていたら10月まで来れなくなるからだ。
古山コスミ展もぼちぼちとお客さんが来始めた。
古山さんの作品は写真だが、布にプリントしてあるからだろうか、とても不思議なテクスチャーを見せていて、普通の風景の中の異界を写しているようである。何を撮っているかということよりも、どう撮っているかに注目すると味わいが増すことだろう。
古山さんは19日(水)以外は在廊する予定です。広島の福山から来ているので、会期中は東京に居るのである。
ギャラリーでお客さんに、お茶どうですか?と訊くと、普段は、いや結構ですと断わる人がいるのだが、先々週から今日まで、お茶は結構ですと断わる人が一人も居なかった。在廊時間もみんな長めである。
知り合いには、ビールあるよ、と言うのだが、いつもなら飲むのに、いや、ふらふらになるからいい、と断わるのである。
暑すぎるのよ。
先週の吉岡の個展も無事に終わりました。暑いのにたくさんの方に来ていただきました。
作品も18点中17点を買っていただきました。ありがたいです。
残った1点は事務所の壁に掛けてあります。残った1点はなんかすごく大切なものに見える。
今回の作品は売れないだろうと思っていた。なぜかというと、小品は、30㎝を超えると、途端に売れなくなるからだ。日本の住宅事情では、30㎝を超えると「大きい」のである。今回のわたしの作品はみんな40㎝以上なのだ。なのに買ってくれる人がいて、びっくり嬉しい。
モリス・バーマンの 『神経症的な美しさ アウトサイダーがみた日本』 を読み始めたが、分りやすくて面白い。バーマンに日本史を教えてもらっている感じだ。ペリーの黒船→第二次世界大戦・原爆→東日本大震災・原発事故 という構図に補助線を引き、日本人の心性を鮮やかに描き出す。日本研究をしている人ではないのに、ここまで書ける力量には恐れ入る。
読み終わったらまた紹介しようかな。
| 固定リンク
コメント