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2018年11月28日 (水)

10000歩

携帯に万歩計がついていて、どれくらい歩いたか計れるようになっていて、いつもは3000とか5000とかがいいところなのだが、昨日は10000歩を軽く越えていた。10000歩かないと万歩計とはいわないのだな。

11月27日(火)

昼に小山さんのアトリエに伺うことになっていたのだが、遅れてしまって、ギャラリーに電話があったとバイトの山之内さんから連絡が入る。12:30に着く予定だと伝えておいてもらう。

12:15、表参道の駅に到着。小山さんのアトリエは表参道ヒルズのすぐ裏だよと聞いていたのだが、初めて行くので迷ってしまった。電柱の住所表示を見ながらうろうろしていたら、「吉岡さん」と声がかかる。小山さんの娘さんがわたしを見つけてくれたのだった。わたしが小山さんのお家を通り過ぎようとしていたのを見つけてくれたのだった。

小山さんの東京アトリエである。3階建てのビルで中に入ると建物中が絵でいっぱいだった。新作と見られる作品が箱に入っていたので、まずそれを選んで、そのあとで、追加の作品を旧作の中から何点か選ぶ。どの絵を選ぶかは、わたしが決めるので、わたしの好みに思い切り偏っているはずである。

小山さんの容態は思わしくなく、今年は退院できないかもしれないとのことだった。

個展はわたしががんばりますので任せて下さいと言って辞去する。

渋谷に出て、山手線で新宿へ。

歌舞伎町にあるギャラリー渓で有坂ゆかり展を見る。いろんな傾向の絵があり、もう少し絞ったほうがいいかも、と思った。

有坂さんは、来年のArt Cocktail 2019に出品予定。

斉藤眼科で診察の予定なのだが、90分ほど時間があるので、ビルの地下にある「ルノアール」で休むことにする。

喫煙室はいっぱいだったが、なんとか席を見つけて座り、アイスコーヒーを注文する。

『日本水墨画全史』をかばんから出して煙草に火をつける。

筆者の小林忠は、内容もわかりやすいだけでなく、文章も上手なので面白い。論文としてはずいぶん柔らかい。

俵屋宗達の「枝豆図」の紹介文の冒頭はこんなである。

「ビールの好きな人は、夏の日にとれたてをゆでた枝豆のおいしさについて、よく知っているはずだ。……」

わたしは、紹介されていた24人の絵描きの中で気になったのは、玉畹梵芳(ギョクエンボンポウ)の、蘭を描いた作品だった。蘭の長く細い葉が、のびやかに走っている絵だ。たぶん実際の蘭をただ写し取ったのではなく、画面の中で、自由に配置していったと思われる。葉は線になり、画面を作り出すための要素でしかないのである。これはもう抽象画ではないだろうか……と思いながら読んでいると、あとがきの中で、小林忠はこんなことを書いているのを発見してしまった。

「色彩豊かな現実の世界を墨一色のモノクロームの世界に還元する水墨画は、中国唐代に生まれた過激な抽象表現だった。」

なあんだ、はやく言ってよ。

あっという間に時間が過ぎてしまい、慌ててルノアールを出て、7階までエレベーターに乗り、眼科へ。

診察は、眼圧よし、眼底異常なし。

新宿駅地下の薬局で目薬をもらったあと、日暮里へ移動。櫻木画廊の倉重光則展を見るためだ。

日暮里駅の改札口を出たが、地図を見てもどこをどう行ったらよいのかわからない。谷中霊園があるはずだが、それらしき様子はない。交番があったので、訊いてみることにする。おまわりさんが二人居て丁寧に説明してくれる。ああ、反対側の出口ですよ。そこ上っていくと霊園に出るから、そこを突っ切って信号まで行くといいよ。わかりました、行ってみますと言うと、住所はどこなの何丁目の何番?としつこく教えてくれる。

谷中霊園に入ると、急に暗くなってきた。両側がお墓で、林のシルエットがぼんやりと浮かんでいる。萩谷将司の絵の中に居るようである。

これは迷ってしまいそうだな…と思いながら歩いていくと、信号機が見えてきて、なんとかギャラリーに辿り着くことが出来た。

住宅街の中にぽつんとあるギャラリーだった。

Photo

ギャラリーの方が、倉重さんは今ちょっと出ているんですというので、電話をかけてみると、まもなくギャラリーに戻ってきた。

ウッドベースの水野さん夫妻もちょうど来ていたので、しばらく話をする。

今回の作品は、今まで見たことがないシリーズだった。

Photo_2

鉄板をまげて正方形を作り、その端にやはり鉄の棒を挟み込んだものである。詳しい作り方を倉重は一所懸命に語る。

Photo_3

わたしが帰ろうとすると、俺ももう帰るから上野まで送っていくよと言って、車で上野まで送ってくれた。

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