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2018年11月26日 (月)

萩谷将司の風景

今日から萩谷将司展が始まる。

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相変わらず夕暮れの風景を描いているが、ちょっと見ただけで深化していることがよくわかる。

「或いは大切にするべきものなのかな」 キャンバスに油彩 112.0×162.0cm 2017 ¥700,000

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わたしは今、小林忠の『日本水墨画全史』を読んでいるのだが、教えられることが非常に多かった。雪舟についての文章のなかで、小林は、雪舟の絵は四季の移り変わりや、微妙に変化していく情景の細やかさを描いているように思うかも知れないが、じつはそうではない。風景は季節によって、表面上は変わっていくのだが、変わらないものがある。雪舟は、その変わらないもの、実相と呼べばいいのだろうか、それを表現しようとしているのである、ということなのだった。

萩谷の風景画も、夕暮れという表層的な景色のなかに、時間や光のうつろいに影響されない、風景の実相を描き出そうと努力を始めたように思われるのである。

「行ったり来たりする」 キャンバスに油彩 53.0×72.7cm 2018 ¥100,000

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「どうか声は出さないで」 キャンバスに油彩 53.0×65.2cm 2018 ¥100,000

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「いつでも待っているんだよ」 キャンバスに油彩 130.3×162.0cm 2018 ¥700000

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写生のなかに、実相を求めていくことは、写実ではなく、反対に抽象に向かっていくことになる。風景の具体のなかに風景という実相を描くのは、簡単なことではない。

「また会えたみたいだ」 キャンバスに油彩 12.5×16.5cm 2018 ¥10,000 (売約済)

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「思い出したくもなるんだ」 キャンバスに油彩 12.5×16.5cm 2018 ¥10,000

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作家は土曜日に在廊する予定。

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コメント

先日はじめて御ギャラリーへうかがいました。
不勉強で萩谷さんの名前は全く存じ上げませんでしたが、東京新聞の小さな画像ではっとした印象は、全く裏切られる事なく、数年ぶりの大収穫、という感覚でした。
金銭的にもスペース的に萌絵を所有するゆとりは現在全くないのが申し訳ないのですが、夕とも夜とも言えない所在ない時間帯の、闇に沈み込む少し前の胸苦しくなるような、自分の内側がそのまま木々や水の形を借りているような風景を、このように定着しておられるアーティストがおられる事に、また彼の絵を紹介してくださった事に感謝しています。
また次に彼の絵を見られる時を待っています。


投稿: やまだん | 2018年12月 4日 (火) 23時49分

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