トナリテ
例によって、来週の企画展「FAVORITE 2018」も水曜日スタートになります。
FAVORITE 2018
7月11日(水)-21日(土) 日曜休廊
12:00-19:00(土曜日は17:00まで)
加藤慶子/植物や風景を描いていますが、次第に抽象に近づいてきています。
小出恵理奈/油彩と水彩の小品をたくさん並べる予定です。
三輪田めぐみ/ghostのシリーズ新作4点と旧作1点。
金澤麻由子/羊を描いた旧作が並びます。
霜田誠二/前回の個展に出品した作品から12点を並べます。その前でパフォーマンスをやる予定。
望月久也/展示台の上に2点の彫刻。
遠方の作家が多いので、パーティーはやりません。霜田パフォーマンスのあと打ち上げをやりますが、それがパーティーの代わりになる感じかな。
霜田誠二 パフォーマンス
7月14日(土) 17:00~
一般 ¥2,000/学生 ¥1,500
打ち上げ参加費+¥500
予約不要
展示作品は展覧会初日に紹介する予定です。
吉岡は、作品完売したので、なんか手持ち無沙汰で、ぼうっとしています。ある評論家が、全部の作品に赤丸がついているのを見て、わたし以上に喜んでいたので、驚く。
「最近ではこんなの見たことないよ。いやあ、うれしいねえ。今の美術界にとっても良いことだよ」
わたしはお客さんに「いやあ、申し訳ない、完売しちゃったんだよね」
と上から目線で言うのが夢だったんだけど、実際に完売してみると、なんか本気で申し訳ないという気持ちになったりするのだ。ギャラリーに入ってくる人には、お茶どうぞ、とすすめているのだが、気が大きくなったのか、ビールあるよ、などと気前のいいことを言ったりしている。
しかし、やはり毎日お客さんの相手をしているので、さすがに疲れてしまった。
FAVORITEの搬入は日曜日だし、月曜日は倉重といっしょにワセダギャラリーの下見に行く。古賀亜希子さんの紹介で、城西大学のギャラリーも見せてもらうことになっている。
火曜日は休みなので、やっと休めるかな。
『クレーの日記』はようやく半分まで読み進んだ。クレーが使う言葉で、トナリテというのがあって、しきりにこれを使うので気になった。
「表現手段の純粋培養。トナリテの比率そのもの。」
色調とか音色という意味らしいが、クレーがどんな意味で使っているのかわからない。色のバランス。明暗や彩度の調整ということであれば、バルールと同じ意味なのかとも考えたが、それも何か違うような気がする。微妙だね。
クレーは、額を準備するのにお金がかなりかかるので、苦労している。作品もいくらで売ろうかと悩んでいたりして、親近感が湧く。
「自然はどんなところに惜しみなく浪費しても許されるが、芸術家はぎりぎりまで節約しなければならない。
自然は混乱を来たすほど饒舌だが、芸術家はしっかりと沈黙していなければならない。
成功のためにはそのうえ、決して前もって思い浮かべた絵の印象に向かって創作してはならない、ということが大切だ。生成しつつある部分、いま描くべき部分に没頭すべきなのだ。こうして全体の印象は節度の上に成り立つ。全体の効果をわずかな過程にゆだねる。」
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