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2017年7月25日 (火)

ゴッホの手紙

7月25日(火)

さて、今日も一日がんばろうかな。リポビタンゴールドSを飲んで気合を入れる。

このリポビタンは作家のナガクボケンジ氏に先週もらったものである。かれはときどき差し入れとしてリポビタンを半ダースほど持ってきてくれる。わたしがいつも疲れたと言っているので気を遣ってくれているのである。

彼はリポビタンといっしょに、「トランス」というらしいのだが、電子機器の部品もプレゼントしてくれた。なぜ持ってきてくれたのかというと、これがわたしの今回の個展の作品に似ているというのである。

これはわたしの作品。

Photo

そしてこれが「トランス」

Photo_2

おお、似ているではないか!すごく小さいけど、なるほど色合いと形がわたしの作品みたいである。面白い。この縞の色には、一つひとつ意味があって、このトランスはどういう機能が内蔵されているのかがわかるのだそうである。

わたしの作品にはどんな機能も内蔵されてはいなくて、色にも意味はない。

芥川竜之介と志賀直哉を読み終わってしまったので、また教文館に行って本を捜してきた。選んだのは『ゴッホの手紙』上・中・下(岩波文庫)である。この本は昔、パラパラとめくってみたことがあるが、そのときは全く興味をそそられなかったのだが、今見てみると、なんて面白いのだろう!と驚いてしまったのだ。本てさ、何歳でそれを読むかっていうのは、わりと重要だね。有名な本でも、あまり読みたいと思わないのは、まだその「時期」ではないのだろう。

岸田劉生の日記を読んでいて気になったのは、その頃のお金の価値である。その頃の1円は今の相場だといくらくらいになるのだろう?いろいろ調べたらわかるはずであるが、わたしは調べることはしない。本を読んでいくと、ははあ、だいたいこれくらいなんだろうということがわかってきて、それが楽しいのである。わたしの当て推量では1円は現在の8000円ぐらいではないかと思う。

ゴッホの、弟に宛てた手紙を読むと、

「君の手紙と五十フラン札とを有難う。」

とか

「手紙と同封の百フランとを有難う」

などと書いてある。

そのころの1フランで、どのくらいのものが買えたんだろうと、いろいろ想像してしまう。それにしてもゴッホは弟のテオドルにしょっちゅう無心している。テオって本当に兄思いだったんだなあと、なんだか悲しくなるくらいゴッホに尽くしているのだ。1フラン1万円だと、弟は50万とか100万をいつも送っていることになるので、1万円ということはないだろう。じゃあ1000円だとどうなるかというと、5万円、10万円なので、これだとちょっと生活費としては少ないので、1フラン2000円くらいなのではないだろうか。でもゴッホは1日暮らすのに3フランはかかるとか言っているので1フラン1500円というのがわたしの結論である。

ゴッホは絵具も買ってくれと注文している。絵を描かないひとにはつまらないかもしれないが、そこのところをちょっと抜書きしてみる。

「ブラン・ダルジャン  大型チューブ 20本

同じくブラン・ド・ザンク 10本

ヴェール・ヴェロネーズ  普通の倍型チューブ 15本

ジョン・ド・クローム・シトロン  同前 10本

クローム黄 2番  同前 10本

ヴェルミリオン朱  同前 3本

クローム黄 3番  同前 3本

ラック・ジェラニウム  小型チューブ 6本

ラック・オルジネール  同前 12本

カルマン  同前 2本

ブルー・ド・プルス  小型チューブ 4本

シナーブル・ヴェール(非常に明るい)  小型チューブ 4本

ミーヌ・オランジェ  同前 2本

ヴェール・エムロード  同前 6本」

どうなのよこれ。かなりの値段になるよこれ。ほかにキャンバスも送れとせっついている。

そしてつぎの手紙には

「注文した絵具を全部送ってくれて君はすごく親切だ。…」

とある。

大丈夫かテオ!と心配になる。

ゴッホはこんなことも書いている。

「もしも君が一ヶ月か半月困るようだったら知らせてくれ給え。そうしたら素描をかくことにする、その方が費用がかからないから。」

やれやれである。ゴッホの素描がたくさんあるのは、経済的理由もあるようである。『ゴッホの手紙』には素描もたくさん載っていて、やっぱりゴッホはすごいなあ、と思うんだけどね。

ゴッホは弟が居なかったらどうしてたんだろうね。

友人ベルナールに宛てた手紙も面白かった。

「…ドミエも同じようにたいした天才だった。

ミレーも彼が所属していた階級を代表する画家だ。

これらの天才が気狂いじみていたとも考えられないことはない。彼等を手離しで感心して好きになるためには、こちらも少し狂う必要がある。」

「ああ君!頭の変なわれわれはせめて眼でも楽しもうじゃないか、そうだろう。」

もう少し読み進めてみよう。


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