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2017年6月 7日 (水)

加藤慶子展始まる

水曜日からという不規則な日程で加藤慶子展スタート。会期は1週間だとちょっと物足りないけど、2週間はなんだか長い感じがするという人が多いが、10日間くらいが丁度良いのかもしれない。岸田劉生が大正時代に神田で個展をやったときも1週間だけだったようだよ。

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加藤慶子さんは、個展前に、何度も作品の途中経過を見せに来てくれたのだが、彼女の絵で気になることがあったので、搬入のときに聞いてみた。

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花を描いてるのは、花そのものを描きたくて描いているの?それとも花というよりも花のある情景を描きたいわけ?

花は好きだけど、花を描いているというよりも、やっぱり風景を描いているのだと思う。花瓶に挿した切花は、全く描きたいと思わないから。

「道 ~ 立葵リズムⅣ」 キャンバスにアクリル 116.7×80.3cm 2017 ¥300,000

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やっぱりそうなんだ。

風景と加藤さんの距離感がすごく気になっていたわたしは、それを聞いて安心した、というか納得したのだった。

普通の風景画に見えるが、ずっと見ていると、とても不思議な画面であることがわかるのである。この風景の中の花、というよりは、この風景の中の私、そして私と風景の不思議な距離、言ってみれば、この世界に対するかすかな違和感と不安というものが感じられるのである。

「道 ~ 白い立葵」 キャンバスにアクリル 90.9×60.6cm 2017 ¥200,000

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大袈裟に言うなら、今生きているここはいったい何処なのか、私と世界とはいったいどのような関係になっているのか、という疑問符としての作品である。

花を一つずつ丹念に描いていくという世界に対しての親和性というものは持ち合わせていない、と宣言している絵画なのである。極めて心理的な作品である。

「光の中に アジサイのある処」 キャンバスにアクリル 100×72.7cm 2017 ¥150,000

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このアジサイなんて、まるで宇宙人が初めて地球を訪れてその印象を描いた絵のようである。

なんか怖いのである。

意識的にか無意識的なのかはわからないが、加藤が描こうとしているものは、世界に対する畏怖と違和感と驚きなのである、とわたしは強烈に感じてしまったのであった。

「カンナの道 Ⅲ」 キャンバスにアクリル 45.5×23cm 2017 ¥35,000

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コメント

外国出張で拝見できないのが残念ですけど、隣の家の2階の窓越しに、庭に咲いている花を見ているような不思議な絵ですね。花を描こうと思ったらもっと近づいたりしても良さそうなのに、あえてそうせずに、なにか、別の理由で移動できない場所から、しかもわざわざガラス越しに描いている感じ。確かにこんな絵画は見たことがちょっと・・・

投稿: 長谷見雄二 | 2017年6月11日 (日) 00時51分

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