« 価値測定器 | トップページ | 江川真嗣(エガワサトシ)展スタート »

2017年5月27日 (土)

短い略歴

来週のStepsは江川真嗣(サトシ)展。

彼に、略歴を持ってきてと言ったらこんな略歴を持ってきた。

Photo

なんて書いてあるかというと

1987 島根県出身

2013 武蔵野美術大学 通信教育課程 造形学部油絵学科 卒業

〈個展〉

2017 Steps Gallery(東京)

これだけである。〈個展〉というのは、わたしが付け加えたもので、彼は1987と2013の2行だけ送ってきたのである。

略歴というのは「略」なのであるから、元の長い経歴があって、そこから余分ないらない項目を削ってつくったものであるはずなのだが、江川君は今回が初個展。グループ展に参加したこともないので、これは「略歴」ではなく「全履歴」なのである。

若い作家に略歴の提出を求めると、がんばって、ありとあらゆる展覧会歴を並べて、なんとか体裁を整えたりするのであるが、略歴、というか展覧会歴というのは、多ければよいというものではない。江川君のように短くてすっきりしているのが実は好ましいのである。

A4の紙の下がブランクになっていて何も書かれていないのは、若い人はちょっとかっこ悪いと思ったりするかもしれないのだが、逆である。ギャラリーからしてみると、こんなに何にもないのがかっこいいのである。空白の部分はなにもないのではなく、これからの未来があるからである。

ベテランの作家は、ものすごくたくさん書いてあって、A4用紙3枚のも4枚にも渡ってずらずらと続いていることがあるが、そんなに長いものを誰が読むのだろうか。略歴なんだから、ちゃんと略せよ、と言いたくなる。

江川君は最初に作品を持ってきて見せてくれたときに、キャンバスに厚塗りでごてごてした絵を持ってきたので、わたしはダメ出しをして、違う絵を描けといったら、今回のような水彩の不思議な作品を持ってきた。これだから若い作家は楽しい。どんどん変わっていくのである。どんなにがんばっても自分を変えていくことができなくなってしまった「ベテラン作家」とは違うのである。

がんばれ若手!

今年のステップスは若手の個展がわりと多い。

2月の小出恵理奈、3月の松尾夕姫、4月の森彬博、5月の江川真嗣、6月の坂本美紗希、8月の佐々木敬介、纐纈令、と続く。短い略歴を楽しみにしていてください。

わたし吉岡の個展は7月なので、わたしの略歴も用意しようかなと思って、整理してみた。グループ展の項目はどんどん削って3分の1くらいにしてしまったのだが、それでも個展とあわせると、A4用紙2枚が埋まってしまった。かっこよくない。

☆展覧会

「早川重明+倉重光則」

6/17(土)-7/2(日)

ATERIER・K(横浜市中区石川町1-6三甚ビル3F)

パーティー:初日17:00~

|

« 価値測定器 | トップページ | 江川真嗣(エガワサトシ)展スタート »

コメント

一瞬、それが作品かと思ってしまいました

投稿: 長谷見雄二 | 2017年5月28日 (日) 18時51分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/576487/65334473

この記事へのトラックバック一覧です: 短い略歴:

« 価値測定器 | トップページ | 江川真嗣(エガワサトシ)展スタート »