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2017年3月25日 (土)

MUTEX意味

来週からのMUTEX展は4人のグループ展です。

MUTEXってなに?というご質問にまず答えなければならないだろう。

MUTEXのMUはムサビのMU、つまり武蔵野美術大学のことである。

TEXはテキスタイル、ということで、武蔵野美術大学でテキスタイルを学んだ4人ということなのである。

ステップスでテキスタイルの展示をやるのは、これが初めてのことになるかな。

石井香久子、伊藤光恵、下村好子、鈴木純子というベテランの作品が並ぶ。

このグループ展はこれが初めてではなく、何回か開かれていて、セルビアでも一回このメンバーで展示をしたことがある。

作品のキャプションを作っていて、スマック織りだとかノッティングだとかほぐし絣だとか聞きなれない用語が出てきて戸惑っているわたしなのであった。

作品は月曜日に紹介したいと思う。

2度目のお知らせになるが、パーティーは28日(火)です。メンバー全員が揃いますので、ぜひおでjかけ下さい。

昨日、わたしは神田のピナコテーカギャラリーで一井さん、佐々木君が参加している「窓と階段」を見に行った。稲毛から新日本橋まで総武線で行って、そこから歩く。新日本橋から神田に向かって歩くというのは、ときわ画廊に向かうルートである。ときわ画廊といっても、若い方はわからないかもしれないが、1998年に閉廊した伝説の画廊である。わたしは数回個展をやっている。ついでなので、ときわ画廊のあった場所は今はどうなっているのか、見に行った。

Photo

ホテルがあり、その駐車場になっていた。ここの1階がときわ画廊だったのだ。ここにガラス張りの「ときわ」があったわけよ。なんかため息が出てしまった。

ピナコテーカを見てから東京駅まで行き、八重洲ブックセンターへ。文庫本を3冊買う。

ミハイル・バフチン『ドストエフスキーの詩学』(ちくま学芸文庫)

フランシス・ホジソン・バーネット『小公女』(新潮文庫)

岡田睦『明日なき身』(講談社文芸文庫)

Photo_2

良い本というのは書き出しの1行目から違うね。

『ドストエフスキーの詩学』はこうである。

「ドストエフスキーに関する膨大な文献を読んでいると、そこで問題にされているのは長編小説や短編小説を書いた一人の作家=芸術家のことではなくて、ラスコーリニコフとかムィシキンとかスタヴローギンとかイワン・カラマーゾフとか大審問官とかいった、何人かの作家=思想家たちによる、一連の哲学論議なのだという印象が生まれてくる。」

んー、うなってしまうね。

『小公女』の最初はこんなことが書かれているって知ってた?

「物語には書かれていないことが常に含まれているものです。」

んんー。

『明日なき身』の冒頭はこんなである。

「ハエがいる。ハエと棲んでいる。」

なんかすごい。

岡田睦(オカダボク)は初めて出会う作家なので、末尾の略年譜をまず見てみた。講談社の文芸文庫には作者の年譜が詳しく載っていて、数ページを使って書かれていて、読み応えがあり楽しみなのである。

…あれ?年譜は?ない!ウソ、そんなことないでしょと捜したら、あった。え?これだけ?何と岡田睦の年譜は5行だけだった。

1932年1月18日、東京生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒。同人誌「作品・批評」を創刊。1960年「夏休みの配当」で芥川賞候補。私小説を書き続けるも、三度目の妻との離婚以降、生活保護を受けながら居所を転々とし、2010年3月号「群像」に短編小説「灯」を発表、以降消息不明。

……

セイホの支給日の数日前からお金がなくなり、セブンイレブンの100円のおにぎりを一日1個だけ食べる、みたいなことが書いてあった。

こういう「芸術家」を評価せずに打っちゃっておくのが日本の文化レベルなのである。

さきほどの、「ときわ画廊跡」の写真は、知らない人にはあまり意味のない写真なのであるが、この写真はどうであろう?

Photo_3

ギャラリーの流し台である。なんの変哲もないシンクであるが、このシンクは一週間前のシンクとは全く違うのである。

排水口が詰まっていないのである!

このあいだ、詰まりがひどくなり、たまった水が全く流れなくなってしまったので、ビルの管理会社に連絡。担当の人が例のすっぽんすっぽんで必死に排水口になんとか通り口を作ろうとがんばったのだが、埒が明かず、結局業者を呼ぶことになった。

このすっぽんのことを、ラバーカップというんですよと教えてくれたのは松尾夕姫であった。管理会社の担当も、ラバーカップでがんばったんですけどねえ…とか普通に言っていたので、みんな知ってる言葉だったのだろうか?

業者はいろんな道具を使って、配水管の詰まりをきれいにしてくれた。ものすごい量のゴミが出たようである。真っ黒いドロドロが流れだしてきたそうである。何年分の汚れなんだろう。

水がすぐに溢れてしまっていた排水口だが、今では、水をどんどん流してもすぐに排水口に吸い込まれていき、コーー!!という音とともに水は消えるのであった。

なんでもない流しの写真は、わたし飽きないで見ていることができるのである。







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コメント

岡田睦の名前を始めて知りました。恩田陸でしたっけ、とごっちゃにしていました。Wikipediaによると「おかだむつみ」と読むらしいです。読後感をぜひ紹介してください。

投稿: mmpolo | 2017年3月26日 (日) 22時30分

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