2018年10月15日 (月)

人生のルースゴール

今日から2週間、相澤秀人展である。

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木を使った彫刻が並ぶ。

展覧会タイトルは「LOOSE GOAL」。ゆるいゴール。バスケットのゴールのことらしい。

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ずいぶん大きなゴールである。木で作ってある。ボールはほんもののバスケットボールである。ボールを動かすとゴールも動く。

「Dynamo」 木・ボール 120×120×34cm 2018 ¥600,000

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こんなに大きなバスケットゴールは見たことがないだろうし、あるはずはない。…とお思いの方。実はこれくらい大きなバスケットゴールは実際に存在する。

わたしが昔勤めていた、白鷺養護学校では、直径1メートルのバスケットゴールがあり、それで生徒はバスケットボールをやっていた。学校の体育科の先生が、特注で作らせたものであった。普通のバスケットゴールでは、高すぎるし、小さすぎてなかなかボールが入らない。それで、養護学校の生徒でも簡単にシュートが入るゴールを考案したわけである。特注だから、たぶんかなりの値段がしたはずであるが、がんばって購入したのである。もちろんそのゴールは高さも1.5メートルくらいに設定されていて、ボールを持ったら誰でもシュートをはずすことがないのだ。どんなゴールでも、シュートが入るととても喜んで手を叩く。ダンクシュートも可能である。シュートが入ると先生たちは「すごーい!」とか言って誉めまくるのである。

先生たち自身もときどきそのゴールを使ってシュートをしていた。ボールが入らないことのほうがおかしい。しかし、そのルースゴールにシュートを決めると、先生でも嬉しいらしく、にこにこしてやった!とか自分で言っていた。

人生のゴールもこれくらいだといいのだけどねえ。

「Ecology of liquid 1」 木・鉄・アクリル 25×25×110cm 2018 ¥100,000

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これは水がテーマである。

「Ecology of liquid 2」 木・鉄・アクリル 20×40×46cm 2018 ¥80,000

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事務所には小品を展示。

左「Exercise」 木・アクリル 23×20×22cm 2018 ¥40,000 右「Criteria」 木・アクリル 23×20×20cm 2018 ¥40,000 

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「Geometry of liquid」 木・アクリル 33×30×5cm 2018 ¥40,000

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パーティーの予定はないが、ビールとワインは用意してあるので、飲み会になってしまうだろうか…







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2018年10月13日 (土)

相澤秀人は彫刻

来週から相澤秀人展であるが、イラスト?みたいに思えるかもしれないが、彼の作品は彫刻である。

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木を使った洒脱な作品である。

彼の在廊日をお知らせします。

10月15日(月)・16日(火)・18日(木)・19日(金)・20日(土)・25日(木)・26日(金)・27日(土)

お誘いあわせの上、ぜひ足を運んでください。

吉岡は昨日、朝早くから女子医大に行き、眼科の検査。曙橋の喫茶店 BiBi でランチをして、新宿の世界堂で額装した作品を受け取る。それを銀座まで運びギャラリーに置いてくる。

家に帰ったら疲れで動けなくなってしばらくうとうとしてしまう。

本でも読もうと思ったりしたのだが、やはり家で読書はできない。わたしは電車の中でないと読書ができない身体になってしまったのだろうか。

パスカルの『パンセ』(中公文庫)を読んでいるところである。

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昔一回読んだはずなのであるが、また読んでみようと思い立った。このところ小説ばかり読んでいたので、ガツンとしたものが読みたいと思ったのだった。何が「ガツン」なのかわからないが、とにかくガツンなのよ。高校生か大学生のときに読んだはずだが、もう40年も前のことだし、たしか最後まで読み通していないし、今なら解るのではないかと読み始める。昔はすっ飛ばして読んだかもしれないのだが、今はじっくり味わって読むことが出来る。年を取ると読める本というのもあるのである。

これなんかどう?

「…われわれは幸福になる準備ばかりいつまでもしているので、現に幸福になることなどできなくなるのも、いたしかたがないわけである。」

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2018年10月11日 (木)

非思量 展 パーティー

10月9日(火)

中国文化センターの搬入が終わり、ギャラリーに戻って、やれやれと一服した。6時過ぎに、さっき別れた王さんが、中国の二人の作家を連れてステップスにやってきた。夕食を食べにきたらしいが、せっかくだから銀座に行ってステップスを覗きにいこうということらしい。

バルコニーでビールを飲み、煙草をふかす。わたしは中国の煙草を一本貰って喫む。

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左から王曉鳴さん、陳欣さん、韓中人さん、永野のり子。陳さんも韓さんも日本語も英語もしゃべれないのだが、永野のり子は中国語ができるので、ちょうどよかった。

王さんは、今度は上海で展覧会をいっしょにやりましょうと言う。本気モードだな、これは。

国同士はなんだかギクシャクすることばかりだが、こうやって個人でつき合うと、とても愉しく和やかなのである。民間での交流は大切である。

10月10日(水)

非思量 展のオープニングレセプション。ギャラリーの留守番を永野のり子に頼んで虎ノ門へ。

中国文化センター。

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2時半に行ったのだが、すでにお客さんは集まっていた。レセプションは3時からである。

ざっと作品を紹介しよう。

日影眩

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柳井嗣雄

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菊地武彦

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上條陽子

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タシロサトミ

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吉岡まさみ

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吉岡のカラード・バー

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王曉鳴

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陳欣

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韓中人

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名前がわからなくなってしまったが、他の中国作家。

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レセプションが始まる。

いろいろな人の挨拶。

30分ぐらいかかったかな。これでも短いと思う。海外のこういうオープニングの挨拶は1時間ぐらい普通で、慣れないと面食らうことが多い。

絹谷幸二さんの挨拶。

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なぜ絹谷幸二が?と思うだろうが、彼は日中文化交流会の会長だか理事だかなのだそうである。冒頭に中国語で挨拶していた。

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中国代表で韓さん挨拶。北京でもこういう展覧会を開きたいと言う。中国人は、「開きたい」と言ったら本当に開くのである。社交辞令というのはない。

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日本代表で上條さん。

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王さんは企画として挨拶。日本語と中国語両方で挨拶。「非思量」の説明をしてくれる。これは禅の言葉で、観念から解き放たれて無になることらしい。作品も交流も余計なこと考えないで突き進もうみたいな気持ちでこのタイトルにしたそうである。

挨拶のあとはテープカット。

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こういう仰々しいのも中国ならでは。韓国も同じような感じだから行ったことのない方は覚えておいたほうがいいかも。

なんかの手違いで、わたしとタシロさんの名前が抜けていて、テープカットはしなかった。ラッキー!!恥ずかしいよね。

でもそのあとの記念撮影ではみんなといっしょに並ぶことになった。

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そしてパーティー。知り合いがたくさん来てくれていた。ありがたい。

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わたしの作品の前で、なにやら賑やかに喋っている女性が二人いたので、これはわたしの作品なんですよ、と言うと、えー!いっしょに写真撮ってくださいと言われる。この作品大好きですと言ってくれる。ストレートでいいなあ。御茶ノ水女子大の中国からの留学生と、日本人の若い女性だったが、その方は、輸入会社の代表取締役という名詞をくれた。周りにいた人を巻きこんで写真を撮る。黒い眼鏡の人が留学生で、一番左のにこにこしている人が代表取締役。人は見かけではわからない。

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パーティーは5時半に終わり、わたしは急いでステップスに戻る。ギャラリーを閉める。つかれがひどいので、ナガクボケンジ氏にいただいたリポビタンとレッドブルを呑んで、ふたたび虎ノ門に行き、2次会に途中から参加する。

いやあ、今週は嵐のように流れていくなあ。

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2018年10月 9日 (火)

非思量 展 搬入 

10月8日(月)

特にパーティーのお知らせをしておいたわけではないが、やはり永野のり子展はたくさんの人が駆けつけてくれた。

バルコニーが気持ちいい季節だなあ。

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昨日に引き続きパーティー連ちゃんである。

さすがにちょっと疲れたな。

ウテさんから、無事にドイツに着いたというメールあ入る。

10月9日(火)

今日は、中国文化センターの展覧会「非思量」の搬入。

永野のり子にギャラリーの留守番を頼み、作品を持って出かける。文化センターは虎ノ門にある。あら、虎ノ門て、銀座から2つ目だったんだね。そういえばそうだ。予想以上に早く着く。歩いて10分はかからない。場所もわかりやすいので助かる。

12時半に到着。他の作家はすでに到着して作業をやっていた。本当は10時半からなのだが、わたしは2時間遅れ。まあ、遅れて行って正解だな。

上條さんとか、日影さん、柳井さんが居て、すでに自分の作品は、場所を決めている。

「吉岡くんは、奥のあそこでどうかな?」

と言うので、はい、わたしはどこでもいいですよと答える。隣は上條さんだったので、恐れ多いですねえ、と言うと上條さんは

「なに言ってんのよ」

と笑っている。王さんが、みなさんお昼を食べに行きましょうと声をかけて、ランチに行くことになったが、誰か留守番が必要ということだったので、わたしが残ると手を上げる。みんながお昼を食べているあいだに自分の展示を終わらせてしまおうという魂胆である。

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奥の3点をこんな感じで飾ろうと考える。右隣は上條陽子である。

ガラスケースがあって、そこにカラード・バーをこんなふうに置いてみる。数がちょうどよかった。

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みんながランチから帰って来たときにはわたしは展示を終わっていた。

明日はパーティーなので、その打ち合わせをする。3時から5時までパーティーで、7時から二次会をやるという。わたしはパーティーのあとステップスに戻り、ギャラリーを閉めてから虎ノ門に戻ることにする。

会期中に王さんはまた中国に行かなければいけないということで、その間の責任者はセンターのマネージャー藤田さんになる。藤田さんは、なにかあったとき誰に連絡すればいいですか?との問いにみんなシーンとしていたが、上條さんが

「吉岡さんでいいじゃない」

と言うので、そういうことになってしまう。世の中はそんなふうなのである。

キャプションはどうしましょうと王さんが言うので、キャプションのつけ方だけ伝授して、他の作家を残して早めに出て来たのだった。

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2018年10月 8日 (月)

永野のり子展スタート

フルタイムアーティストになってもう8年になるだろうか。永野のり子の作品は、円熟味を増している。

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多摩美の油絵科を卒業しているのだが、近年は日本画の画材を使うことが多くなってきている。中国で水墨画を勉強して来たことも影響しているかも知れない。

「還るとき -夏の終わり‐」 雲肌麻紙・岩絵具・透明水彩・アクリル  80×300cm 2018  ¥1,280,000

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部分

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初期の作品と比べると、細部の描写が緻密になっていて飽きさせない画面になっている。ブルーの色にピンクが加わってきていて、色彩的にも豊かさが感じられる。

「還るとき -冬の終わり‐」 雲肌麻紙・岩絵具・透明水彩・アクリル 80×150cm 2018 ¥680,000

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縦長の作品を作るようになったのも、ここ何年かのことである。

「Be here」 雲肌麻紙・岩絵具・透明水彩・アクリル 65×45cm 2017 ¥72,000

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わたしは永野と同じ予備校に通っていた同級生なのであるが、お互いにいい年になってきたのだろうか。画面に余裕が出て来たのはそういうことなんだろうなあ。

「work - a」 雲肌麻紙・岩絵具・透明水彩・アクリル 18×18cm 2018 ¥50,000(額込)

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昨日はウテさんのお別れ会をステップスで。

横浜の個展会場から駆けつけてくれたのが19:30。それから2時間ほど、みんなでワインを飲んでおしゃべりをする。例によってウテさんは「帰りたくない」と言い続ける。

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途中で、神戸の個展会場で搬入作業中の倉重から電話が入ってウテさんと話す。倉重は神戸の city gallery 2320 というギャラリーで個展をやるのである。向井さんというのがオーナーである。

「吉岡が個展やるって言ったら向井さん喜んでたよ」

「…」

わたしはなにも言ってないのだが、こうやって倉重は決めてくるのだ。

ウテさんは、またドイツで展覧会企画したら来る気はあるかと言うので、

「お金があったらねえ…」

と答える。ウテさんは助成金を取る、と言うのだが…

何人かがウテさんを羽田空港まで送っていった。

パーティーのあとわたしは一色映理子論を仕上げる。


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2018年10月 6日 (土)

パーティーあります

来週の永野のり子展ですが、案内状には書いてありませんが、月曜日にパーティーをやります。みなさんぜひご来場ください。8日(月)17:00-19:00

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永野さんは、毎日ギャラリーに来る予定です。

同じく中国文化センターの「非思量」展もパーティーありますので、こちらも時間があったらおいでいただけると嬉しいです。

10月10日(水) 15:00~

・本の紹介

中村徹さんが本のチラシを2枚もってきてくれました。

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①「中村傳三郎美術評論集成」 (小平市平櫛田中彫刻美術館学芸員)藤井明 編 (国書刊行会 ¥28,000)11月刊行予定

A5版 二段組み 1024頁

中村傳三郎(ナカムラデンザブロウ)

1916年-1994年。美術評論家。兵庫県出身。甲南高校を経て東京帝国大学文学部美術史学科卒。彫刻史専門、91年「明治の彫塑」で毎日出版文化賞受賞。

中村徹さんのお父さんです。徹さんが何年もかけて編集したものです。ちょっと高いですが、彫刻に興味のある方必見です。

②田中修二 「近代日本彫刻史」 (国書刊行会 ¥14,000)

 中村徹さん曰く「わかりやすい!」

・アートオリンピア 2019 の応募要項が来ています。がんばって応募してみようか、と思う方はギャラリーで、要項ください、と言ってください。

林芙美子を読み終えたので、国木田独歩と小谷野敦に戻っているが、「予備」として、古山高麗雄 『編集者冥利の生活』を買っておいた。

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2018年10月 4日 (木)

2019カレンダー

10月3日(水)

今日はいろんなところに行って用事を済ませなければならない。

午前中に区役所。年金支給手続きの書類に不備があったので、書類を一通もらう。

新宿まで電車で行く。電車の中で「放浪記」を読む。林芙美子は本当にお金がなくて、持ち物を全部質屋に入れて、着るものも売ってしまったので、なんと水着で過していたそうだ。家に訪ねてくる人があったら、腰にタオルを巻いて対応していたようである。訪ねてきた人はぎょっとしたそうである。当然である。白いご飯が食べたい、できれば沢庵つきで、というのが彼女の望みだった。わたしは沢庵を買ってきて食べた。

眼科で目薬を貰う。

そのあとカフェ「珈人」でカレーとアイスコーヒー。

世界堂で自分の作品を3点額に入れる。来年のアートカクテルに出す作品である。

紙に鉛筆で描いたものである。ちょっとだけお見せする。

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これと同じものを木に彫った作品を、来年の個展に出品する予定である。タイトルは「待合室」。

都営新宿線で馬喰横山まで行き、総武線に乗り換えて横浜へ。根岸線で石川町。アトリエ・Kのウテ・ザイフェルト展を見る。ウテさんは、瀬戸内海の女木島に行っているので、作品だけ見て、ギャラリーの中村さんにコーヒーを淹れてもらっておしゃべり。

彼女の作品は、倉重が預かるという。来年のステップスの個展に出してもいいかな。

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平面の小品ばかりである。何点か売れていたので、なんかほっとする。

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ウテさんは女木島で倉重の作品を見たあと、倉重といっしょに神戸へ。倉重の個展は見られないが、その展示準備を見ることになるかな。

ウテさんは7日(日)の夜中に羽田から帰国する予定なのだが、その日は時間があるので、ステップスでワインを飲もうかと計画している。ウテさんに会いたいかたは吉岡に連絡ください。

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帰りは横浜から総武線快速に乗ると、稲毛まで一本で着く。

10月4日(木)

早めに家を出て、銀座の伊東屋で来年のカレンダーを買う。10月になると来年のカレンダーが売り出されるのである。

ノア・カフェでトーストとコーヒーの朝食。

ギャラリーでさっそくカレンダーに予定を書き入れることにする。

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カレンダーに展覧会の予定を書き込んでいるときは、なんか、幸せな気持ちになる。なぜだかわからないが、よし、来年もがんばるか、という思いになるのだろうな。

メールをチェックする。ウテさんから、吉岡はブログをたくさん書いているね。英語でも書いてほしい。いやいやいや、それは難しいよ。

来週の中国文化センターの展覧会の連絡の電話が王さんから入る。搬入は遅れる、というと、みんなで場所を決めたいから早く来てほしいと言われるが、わたしはギャラリーがあるので早くは行けない。展示場所は「みんなで」決めないほうがいいよ、王さんが、あなたはここで、あなたはこっちというふうに指定したほうがいい、「みんなで」決めると必ずトラブルが起きるよ、とアドバイスしておく。

ガラスケースがあって、その中に入れる作品がないかというので、カラード・バーも何点か持って行くことにする。キャプション用データも用意しなくちゃ。

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2018年10月 1日 (月)

森本利通のブルー

森本さんの搬入は一昨日の土曜日。いやあ、台風前でよかった!

唐さんがスタッフとしてがんばってくれて、十河さんの作品を見に来ていた萩谷くんも引き入れて、9時に搬入終了。

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相変わらずの大きな作品であるが、最近は体力的に難しいので、小さめの作品も描くようになった。

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いつもよりもブルーが透き通っているような気がする。

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日曜日は、横浜のアトリエ・Kにウテさんの作品を見に行き、夜はみんなでレストランで食事会をしようという目論見だったのだが、台風なのでキャンセルになった。

横浜行ってたら帰れなくなっていたなあ。水曜日に行ってみようと思っている。

「work 18-c」 紙にアクリル 200×100cm 2018 ¥2,000,000

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水玉かシャボン玉のような形を描いているのだが、その数はだんだん減ってきている。

なくてもいいような気もするのだが、どうだろうか。

森本さんは、ただ「ブルー」を描きたいだけなのではないかな。

ブルーの自画像、というふうに見ると、とても納得がいくのだ。

「work 18-a」 紙にアクリル 57×200cm 2018 ¥1,000,000

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「work 18-e」 「work 18-f」 紙にアクリル 50×50cm 2018  各¥300,000

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足が弱っていて、体調もイマイチなので、揺り椅子を持ち込んで事務所でくつろいでいる森本さんだが、これからパーティーなので、あまり座れないかもしれない。

パーティーはバルコニーが使えて爽やかに出来そうである。

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2018年9月29日 (土)

為せば成る

9月28日(金)

ウテさんからメール。ウテさんは今日からアトリエ・Kで個展が始まったはずである。明日がパーティー。わたしは30日(日)に横浜まで行く予定にしているのだが、台風が来るからどうなるかわからない。

ステップスに行きたいけど、いつ行ったらいいかなというメールだったので、せっかくだから、今やっている十河雅典の作品を見たほうがいいと思うよ、今日来れば?と返信したら、横浜のギャラリーが終わってからなら行けるけど、それでもいいか?というので、わたしは待ってるよと答えた。7時にギャラリーが終わるので、それから横浜を出ると、8時過ぎるなあと思いながら待っていると、7時半に現れる。早めに横浜を出てきたらしい。英子さんもいっしょである。

コーヒーを飲みながら十河さんの作品を見る。凄い!とびっくりしている。見に来てよかったと言う。やはり十河作品は描いてある文字の意味がわからなくてもちゃんと伝わってくる何かがあるのである。

ウテさんは来年の6月にStepsで個展が入っているのだが、その打ち合わせもしてしまう。搬入日は1日しかないからね、と念を押す。

ウテさんは来年の飛行機のチケットをすでに買っているのである。

なにか食べに行こうかと誘って外に出る。「魚勝」も「えん」もいっぱいだったので、結局「山形田」に行くことになる。山形田もいっぱいだったが、カウンターでよければと言われたので、カウンターでいいですと答える。中に入ると、テーブルに座っていたお客さんが、あ、私たち今出ますからということで、テーブル席を空けてくれた。

日本酒でいこうかということになり、女将さんに日本酒で美味しいのをと頼むと、「金の大わらじ」という山形の酒を出してくれる。年間2000本しか製造されない幻の酒である。

美味しい!お酒に弱いわたしでもくいくい飲めてしまう。やばい酒である。ウテさんは「アロマがある」と言って美味しい美味しいと呑んでいる。だだちゃ豆はウテさんの大好物である。お肉は食べない人なので、鮭のハラスと鰊を注文する。鮭も鰊も気に入ってどんどん食べている。茄子の漬物は、「小さい!」と言って写真を撮っている。米茄子のように大きいのしか見たことがないので、日本の茄子は小さくて珍しいのだ。イナゴがメニューにあるので、わたしはイナゴどう?と言いながら注文してしまう。英子さんも「えー!」と言いながらちょっと引き気味だったが、食べてみると意外といけるみたいで、二人ともぽりぽり食べながら日本酒を飲んでいる。

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ウテさんが肉を食べないのはダイエットのためだと思っていたのだが、よく聞くと、お肉が嫌いだということがわかった。肉豆腐は肉を英子さんとわたしの器に投げ入れて、豆腐だけを食べていた。

話題は山形のことになり、英子さんは「クラゲ水族館」に行ってみたいと言う。鶴岡にある加茂水族館のことである。

わたしは上杉鷹山の「為せば成る」の言葉を紹介した。「為さねば成らぬ何事も」。そうしたら、そのことばは私のギャラリーにあると言う。ブレーメンのウテさんのギャラリーに掲げてある言葉と同じだとのこと。

「私のギャラリーのトイレにあるの見なかった?」

「トイレ!?」

「そう、トイレ。ぎゃはははは!」

同じ内容のその言葉はセネカのものらしい。鷹山がセネカを読んでいたとは考えられないので、やはり同じようなことを言うのだなと思ったのだった。

最後に蕎麦を食べた。ウテさんはちょっぴりでいいというので、3人で一枚の板蕎麦をつついたのだが、結局もう一枚追加した。

ウテさんはすごく愉しかったらしく、あとで長いメールをくれた。予定外の行動をして、ふらっと呑みに行ったりするのがとても嬉しいらしい。

わたしも、なんか日本人と呑んで話をするよりも、ウテさんと話をしたほうが通じることが多いような気がするのだった。


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2018年9月28日 (金)

生きていたい

来週のSteps Galleryは森本利通展です。

森本さんは病気をして入院をしてから、身体が弱っているのだが、作品を作る気合だけは元のままである。

明日は搬入なのだけれど、多分本人はギャラリーまで階段を昇るのも大変だから、作品を置いたら帰ることになると思う。

搬入はわたしと唐さんと二人でやるのである。

そんな森本さんだが、パーティーはやるのです。

1日(月)17:00-19:00

気合を入れて待っていますので、みなさんぜひ参加してくださいねー!

Dm

このところ、天気が不安定なのに合わせてわたしは体調がおかしくなってしまって、気分も落ち込んでいたのだが、林芙美子の『放浪記』に救われている。

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テレビで、森光子演じる舞台「放浪記」をちら見することがあったのだが、そもそも森光子が好きではないし、放浪記の話もたいしたことないんじゃないのかなと敬遠していたのだが、このあいだ教文館で岩波文庫の本を見ていたら、『放浪記』があって、へえ、とぱらぱらページを繰っていたら、その文章に衝撃を受けてしまって、国木田独歩を放り出して『放浪記』を読んでいる。元気が出る。いい文章である。

「三月の陽を浴びて、画学生たちが相撲を取ったり、壁に凭れたり、あんなに長閑に暮らせたら愉しいだろう。わたしも絵を描いた事がありますよ、ホラ!ゴオガンだのディフィだの、好きなのですけれど、重苦しくなる時があります。ピカソに、マチイス、この人たちの絵を見ていると、生きていたいと思います。」

生の文章である。

「貴女にバナナを食べさせようと思って持って来たのです。食べませんか。

この人の言う事は、一ツ一ツが何か思わせぶりな言いかたにきこえてくる。本当はいい人なのだけれども、けちでしつこくて、する事が小さい事ばかり、私はこんなひとが一番嫌いだ。」

率直である。

こんな詩も書かれてある。長いけど紹介したい。

「それはどろどろの街路であった

こわれた自動車のように私はつっ立っている

今度こそ身売りをして金をこしらえ

皆を喜ばせてやろうと

今朝はるばると幾十日目でまた東京へ帰って来たのではないか。

どこをさがしたって買ってくれる人もないし

俺は活動を見て五十銭のうな丼を食べたらもう死んでもいいといった

今朝の男の言葉を思い出して

私はさめざめと涙をこぼしました。

男は下宿だし

私が居れば宿料がかさむし

私は豚のように臭みをかぎながら

カフエーからカフエーを歩きまわった。

愛情とか肉親とか世間とか夫とか

脳のくさりかけた私には

みんな縁遠いような気がします。

叫ぶ勇気もない故

死にたいと思ってもその元気もない

私の裾にまつわってじゃれていた小猫のオテクサンはどうしたろう

時計屋のかざり窓に私は女泥棒になった目つきをしてみようと思いました。

何とうわべばかりの人間がうろうろしている事よ!

肺病は馬の糞汁を呑むとなおるって

辛い辛い男に呑ませるのは

心中ってどんなものだろう

金だ金だ金が必要なのだ!

金は天下のまわりものだっていうけど

私は働いても働いてもまわってこない。

何とかキセキはあらわれないものか

何とかどうにか出来ないものか

私が働いている金はどこへ逃げて行くのだろう

そして結局は薄情者になり

ボロカス女になり

死ぬまでカフエーだの女中だのボロカス女になり果てる

私は働き死にしなければならないのだろうか!

病にひがんだ男は

お前は赤い豚だといいます。

矢でも鉄砲でも飛んでこい

胸くその悪い男や女の前に

芙美子さんの腸(ハラワタ)を見せてやりたい。」

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これは林芙美子の自画像である。

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